障害年金Q&A

公開日: 2025年2月5日
発達障害で障害年金を申請すると審査は落ちますか?

発達障害でも障害年金の申請はできると聞きました。

どのようにすれば良いでしょうか?

 

「発達障害で障害年金を申請したけど落ちた」その背景にあるもの

 

発達障害と診断され、日常生活や就労に大きな困難を抱えているにもかかわらず、障害年金の申請が「不支給」になるケースは少なくありません。実際に、「発達障害で障害年金を申請したが落ちた」という相談は、年金相談窓口や支援団体によく寄せられています。

 

障害年金は、病気やけがによって「日常生活や労働に著しい制限がある」と認められた場合に支給される公的年金制度です。発達障害は、脳の機能的な特性によって社会生活や対人関係で困難を抱える障害ですが、その「困難さ」が表に見えにくいため、審査で不利になる傾向があります。

 

障害年金の審査では、「医師の診断書」と「病歴・就労状況等申立書」が重要な判断材料となります。発達障害の場合、知的な遅れがない場合が多く、就労歴があると「働けている=障害状態ではない」と見なされやすい傾向があります。さらに、日常生活上の困難や支援の必要性が書類で十分に伝わらないと、不支給となる可能性が高くなります。

 

日本年金機構が公開している審査結果を見ると、精神の障害での初回請求の不支給率は約50%程度(令和4年度)と高めであり、特に発達障害など「見えにくい障害」はその傾向が強いとされています。「落ちた」背景には、制度の基準と、現実の困難との間にギャップが存在しているのです。

 

また、医師が制度に精通しておらず、診断書に必要な情報が反映されていないことも原因の一つです。たとえば、「一人で通勤できる」「身だしなみが整っている」などの表現があると、それだけで「日常生活に支障なし」と判断されることがあります。実際には家族のサポートや職場の合理的配慮に支えられて何とか日常生活を送っているケースが多いのですが、その実態が書類に反映されにくいのが現状です。

 

障害年金の制度自体が悪いわけではありませんが、発達障害の特性を正しく理解した審査と、適切な申請書類の作成が必要不可欠です。そのため、専門知識をもつ社会保険労務士に相談することが、有効な手段となります。「落ちたからもう無理」とあきらめず、不服申し立て(審査請求)や再申請という選択肢もあることを、ぜひ知っておいてほしいと思います。

 

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