- 公開日: 2025年1月24日
- 障害厚生年金2級の月額と生活設計したいと思います。可能でしょうか?
厚生年金2級で生活していくことは可能でしょうか?
障害厚生年金2級は、厚生年金に加入していた人が病気やケガで障害を負い、一定の基準を満たした場合に支給される年金です。この年金を受給することで、生活費の一部をまかなうことができますが、実際にどの程度の金額が支給されるのか、そしてどのように生活設計を立てるべきかを考えてみましょう。
1. 障害厚生年金2級の月額はどれくらい?
障害厚生年金2級の支給額は、加入期間や給与額によって異なりますが、基本的には以下の計算式で求められます。
年金額の計算方法
- 報酬比例部分
- *平均標準報酬額 × 7.125/1,000 × 加入期間(月数)*
- 障害基礎年金の加算
- 令和5年度の基準で月額約6.5万円(年額約78万円)が加算されます。
実際の支給額の目安として、平均的な給与(標準報酬月額30万円程度)の場合、障害厚生年金2級の月額は約10万円~15万円程度になります。給与が高かった人はそれ以上になることもあります。
2. 生活費として十分か?
障害厚生年金2級の月額10万円~15万円程度では、生活費をすべてまかなうのは難しい場合もあります。例えば、一人暮らしの場合、一般的な生活費は以下のようになります。
項目 月額の目安 家賃 5~7万円 食費 3~5万円 光熱費 1~2万円 通信費 1万円 雑費・交際費 1~3万円 医療費 1万円~ 合計すると12~19万円程度が必要となり、障害厚生年金だけでは不足する可能性があります。そのため、他の収入源や支援制度を活用することが重要になります。
3. 生活を支えるための支援制度
障害厚生年金2級の受給者が利用できる支援制度として、以下のようなものがあります。
① 生活保護
障害厚生年金を受給していても、最低生活費を下回る場合には、不足分を補填する形で生活保護を受けられる可能性があります。
② 住居確保給付金
失業状態にある場合、一定期間家賃補助を受けることができる制度です。
③ 就労継続支援A型・B型
一般就労が難しい人向けの働き方で、A型は最低賃金が保証される雇用型、B型は工賃が支給される非雇用型です。障害厚生年金と併用して収入を得ることが可能です。
④ 自治体の支援制度
各自治体によって、福祉タクシー券や医療費助成、家賃補助などの独自の支援が用意されている場合があります。居住地域の役
所に相談すると、利用できる制度を紹介してもらえます。
4. どのように生活設計をすべきか?
障害厚生年金2級を受給しながら安定した生活を送るためには、収入と支出のバランスを考えることが重要です。
① 家賃を抑える
家賃が高いと生活が厳しくなるため、公営住宅や家賃補助のある物件を検討しましょう。
② 収入を増やす
就労支援を利用する、短時間の仕事をする、在宅ワークを活用するなど、年金と組み合わせて収入を確保する方法を考えましょう。
③ 医療費負担を軽減する
自治体の医療費助成制度を活用し、定期的な診察や治療費の負担を抑えることも重要です。
5. まとめ
障害厚生年金2級の月額は10~15万円程度が目安ですが、家賃や生活費を考慮すると、年金だけでは十分ではない可能性があります。そのため、支援制度の活用や働く選択肢を検討し、安定した生活を確保することが重要です。
一人で悩まずに、福祉事務所や障害者支援センターに相談しながら、最適な支援を受けられるよう準備することが大切です。生活の不安を減らし、自分らしい暮らしを送るために、利用できる制度を積極的に活用していきましょう。
- 報酬比例部分
両変形性股関節症で障害厚生年金3級を取得し、次回更新まで約225万円の受給を決定された方
2025年3月5日