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「能力不足社員」や「ミスマッチ社員」に どう関わるか?
社員の能力不足
よほど慎重に採用活動を行ったとしても、応募者の実力や能力、考え方と価値観、コミュニケーション力などを正確に見抜けるとは限りません。ところが採用後にミスマッチが発覚したとしても、簡単に解雇することはできません。
実際に社員の能力不足が発覚したときや会社とのミスマッチが感じられたときに、会社はどのように対応すべきでしょうか。以下、ミスマッチ社員への対応方法について解説します。
解雇するのは危険です。
前提として、能力不足やミスマッチを理由とした解雇は「かなりハードルが高い」という認識を持った方がよいでしょう。根拠となる考え方として以下の二つがあります。
根拠①:解雇の有効性に関する法律
そもそも解雇は法律上「客観的に合理性があって、社会通念上の相当性がある場合」にのみ認められるとされています。
言い換えると「解雇するに見合うだけの問題があって、しかも世の中のいろんな立場の人10人に尋ねても8~9人が『解雇するしか仕方がない』と判断した」という対象者でなければ解雇として認められないということです。
根拠②:会社の指導義務
長期雇用を良しとする価値観が根強い日本において、解雇はもっとも避けるべき処分の一つとみなされます。
したがって、能力不足やミスマッチがあったとしても、裁判所などは「解雇の前に、能力不足を改善するための教育や指導、ミスマッチを改善するための面談や人事異動などを会社ががんばること」を求めます。
前述の根拠を知らずに解雇してしまうと、後になって「解雇は無効である」という訴えを起こされてトラブルが深刻化することに繋がります。解雇をめぐるトラブルが長期化すると、経済的・精神的に大きな損失を被ることになります。
能力不足社員対応のポイント
ポイント①:記録
対策のための重要なキーポイントとして、まずは「記録」が挙げられます。つまり、「指導実績の記録」と「ミスマッチ解消のための面談の記録」です。
ポイント②:交渉
①で記録した行動結果をもとに検討した上で、それでも継続勤務が双方にとってメリットがないと判断された場合、その根拠と理由を丁寧に対象スタッフに伝え、退職について理解を得るよう交渉をすることになるでしょう。
その場合は、合意のためにいくらかの金銭を用意して交渉に臨むことも必要かもしれません。
いずれにせよ、能力不足社員などの処遇については独断的に決めずに、当事務所までご相談ください。
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