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【大阪難波の社労士】新卒採用の内定辞退を防ぐには?効果的な5つの方法
大阪難波を中心に企業の労務対応をサポートしている、社会保険労務士法人渡辺事務所です。
新卒採用の際、内定辞退に悩んでいる企業・担当者様は少なくありません。採用者が決まらないと会社の経営にも大きな影響を与えてしまうため、できるだけ内定辞退を防ぎたいところでしょう。
本記事では新卒採用における内定辞退を防ぐ5つの方法について、内定を辞退する主な理由などと一緒に解説します。
内定とは労使契約が成立した状態のこと
そもそも内定とは何なのでしょうか?内定とは求職者と企業との間で、労使契約が成立した状態のことです。
法律的には「始期付解約権留保付労働契約」と考えられ、合理的な理由かつ社会通念上相当の事由がないと解約できません。
過去の判例では、内定通知に対して相手から承諾の意思表示が明確に行われない場合、労使契約が成立していないと判断されました。
参照:厚生労働省「就職前に知りたい!労働法のこと」
参照:厚生労働省「採用内定時に労働契約が成立する場合の労働条件明示について」
採用との違い
採用と内定は同じような意味合いで使われる言葉ですが、法律上の扱いは別です。両者の大きな違いは、求職者に「入社する意思」が存在するかどうかにあります。
採用は、求職者が採用選考のすべてを通過し、企業が雇用の意思を求職者へ伝えた段階です。そのため、求職者に入社する意思があるかどうかはわかっていません。
一方の内定は、求職者が入社の意思を示し、労使契約が成立した状態を指します。
内定取り消しが認められるケース
内定を取り消すときは、通常の雇用と同じように合理的な理由が必要です。たとえば、以下のような理由が該当します。
- 取得単位数が足りなくて、学校を卒業できなかった
- 応募書類に虚偽の内容があった
- 健康状態が著しく悪化したり、怪我等により、職務を遂行できないと判断した
- 経営状況が悪化した(企業都合)
企業都合で内定を取り消す場合は、原則として整理解雇の条件を満たさなければいけません。安易な気持ちで取り消すと、損害賠償請求といったリスクを負う可能性が生じます。
新卒者が内定辞退する主な理由
新卒者が内定辞退するには理由があります。あらかじめ理由を知っておくと、内定辞退防止に向けた対策を検討しやすいでしょう。
勤務条件が合わない
最も大きな理由が、勤務条件が合わないことです。
多くの新卒者にとって、勤務条件は入社を決めるための重要な要素です。できるだけ長く働き続けるためには、より条件の良いところへ就職したいと考えるのは当然でしょう。
他の企業と比べて給与が低かったり、福利厚生が薄かったりすると「条件が合わない」と感じ、内定辞退するケースは少なくありません。
違う企業への入社を決めた
違う企業への入社を決めたため、内定を辞退する場合もあるでしょう。
新卒者は内定をもらった企業の中から、給与・福利厚生・勤務地・仕事内容・将来性など、様々な面を総合的に考慮して入社する企業を決めています。
たとえば「他と比べて給与が高い」「転勤がない」といったひとつの理由のみで、内定を承諾する新卒者は多くありません。
職場環境が合わないと感じている
「職場の環境が合わない」と感じるのも、内定辞退につながる理由のひとつです。
特に次のような職場環境に対して、新卒者は不安を抱きやすいでしょう。
- 社風
- 人間関係
- 室内環境
- 先輩社員のキャリアモデル
- 業務量や質
- 残業の有無や有休消化率
採用選考を重ねる中で環境面への不安が大きくなったり、解消されなかったりすると、内定を辞退されてしまうかもしれません。
内定辞退を防ぐために効果的な方法5つ
健全な企業経営を進めていくためには、内定辞退の防止が重要です。以下で内定辞退を防ぐために効果的な方法を、全部で5つ紹介します。
方法①:福利厚生を充実させる
自社の福利厚生が薄いと感じた場合、内容の充実を検討しましょう。
福利厚生が充実している企業は、新卒者にとって魅力的に映ります。また既存従業員のモチベーションが上がり、離職率低下にもつながります。
食事補助や住宅手当、企業型確定拠出年金、施設利用時の割引など具体的な内容は様々です。
まずは現在働いている従業員に福利厚生の満足度や要望を聞き、どのようなものが求められているのかを把握するところからスタートしましょう。
方法②:掛け合わせで企業魅力を高める
掛け合わせで企業魅力を高めるのも、内定辞退の防止につながる方法です。
- 女性管理職を増やす × 産休・育休制度を充実させる = 女性が働きやすく、活躍しやすい企業
- 若い従業員を積極的に採用する × 研修プログラムを充実させる = 若手がスキルアップして、活躍できる企業
一つひとつの強みや要素を単に提示するより、複数の条件を掛け合わせると、より効果的に企業魅力を高められるでしょう。
方法③:入社までに定期的なイベントを開催する
内定から入社までの期間が長いと、職場環境に対する不安が大きくなっていく新卒者は少なくありません。そのため、入社までに定期的なイベントを開催して新卒者と関わる機会をつくると、不安の払拭につながります。
社内見学会・社員座談会・同期との交流会・事前研修などを入社までの期間、毎月1回は開催するとよいでしょう。
ただし、会社の指揮命令によってイベントへ参加する場合、賃金が発生する点には注意が必要です。
方法④:メンター制度を取り入れる
メンター制度の導入も効果的です。
メンター制度とは先輩社員が新卒者一人ひとりに指導役としてつき、仕事内容を教えたり、相談に乗ったりするものを指します。
先輩社員から仕事に直結した話を聞けるため、仕事への不安を取り除き、入社後の働く姿のイメージづくりに役立ちます。
新卒者が話しやすいよう、2歳~3歳ほど上のエース社員を担当にするとよいでしょう。
方法⑤:採用管理ツールを活用する
最後の方法は、採用管理ツールの活用です。内定辞退を防ぐためには、新卒者に対するスピーディなフォローや小まめなコミュニケーションが欠かせません。
しかし、業務量が多かったり、対応するための人的リソースを割けなかったりすると、フォローが不十分になってしまいます。
情報の一元管理や自動メッセージ送信といった機能を持つ採用管理ツールを活用すれば、効率的・効果的に内定辞退防止に向けたフォローが可能です。
まとめ
新卒採用における内定辞退を防ぐためには、辞退に至る理由を知った上で対策を講じる必要があります。
福利厚生を充実させたり、企業魅力を高めたりするほか、イベントの開催やメンター制度の導入で不安を払拭することも大切です。
社会保険労務士法人渡辺事務所は、大阪市中央区難波を拠点に全国対応しております。従業員の採用や定着のほか、新卒者の内定辞退を防ぐためのサポートにも対応可能です。
内定辞退や従業員の定着などでお困りの企業・担当者様は、ぜひお気軽にご相談ください。
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