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看護師のオンコールが違法?労働基準法で解説!待機手当や回数と出動手当を解説

2024.11.11 社労士コラム

看護師のオンコールは、労働時間として認められるのでしょうか。
待機手当は必ず支払われなければならないのでしょうか。
オンコール体制や待遇面に疑問を抱え、労働基準法に基づいた正しい知識を得たいと考えている看護師の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、看護師のオンコールに関する労働基準法の解説と、待機手当や出動手当の相場について解説します。

看護師のオンコールと労働基準法

看護師のオンコールとは、不在の時間帯の緊急時に、看護師が出動や電話対応ができる体制を整えておくことを指します。
訪問看護ステーションや介護施設、手術室など、さまざまな場所でオンコール体制が敷かれている現状があります。
実際に出動した場合には、手当が支払われるのが一般的ですが、待機時間に対する手当がある職場もあるかもしれません。

1:オンコール待機時間の労働時間性

オンコール待機時間は、労働時間と認められるのでしょうか。
厚生労働省の資料によると、労働時間とは「使用者の指揮命令下に置かれている時間のことで、基本的に使用者の指示によって労働者が業務に従事する時間は労働時間に該当する」とされています。
しかし、オンコール待機時間は、常に業務に従事しているとは言い難いことから、労働時間と判断されないケースが多いようです。
つまり、オンコール待機手当が支払われなくても、必ずしも違法とはいえないのです。

2:オンコール待機手当の支払い義務

待機手当は、必ず支払われなければならないのでしょうか。
オンコール待機手当の支払いは、労働時間と判断されるかどうかに大きく影響されます。
もし、待機中に業務命令が頻繁に発生し、自由に過ごせない状況であれば、労働時間として認められる可能性があります。
しかし、実際に業務に従事していない待機時間に対して、手当の支払い義務を負う事業所は少ないのが現状です。

3:オンコール出動時の手当

オンコールで出動した場合、手当は必ず支払われなければなりません。
出動した時間や業務内容に応じて、手当が支払われるのが一般的です。
出動手当の金額は、事業所によって異なりますが、労働基準法に違反しない範囲で、労働者との間で合意された金額が支払われます。

オンコール待機手当や回数と出動手当の相場

自身の職場と比較し、オンコールに関する待遇の相場を把握することができる。
オンコールに関する待遇の相場を把握することで、自身の職場と比較することができます。

1:オンコール待機手当の相場

オンコール待機手当の平均額は、時間当たり1,000円から2,000円程度です。
ただし、事業所によって金額は大きく異なり、中には待機手当を全く支払っていない事業所もあるようです。

2:オンコール待機回数の相場

オンコール待機回数の平均は、月あたり9.4回程度です。
しかし、職場によっては、週3〜4日オンコールを命じられているケースもあるようです。

3:オンコール出動手当の相場

オンコール出動手当の平均額は、1回あたり5,000円から10,000円程度です。
出動時間や業務内容によって金額は異なります。

まとめ

この記事では、看護師のオンコールに関する労働基準法の解説と、待機手当や出動手当の相場について詳しく解説しました。
オンコールに関する待遇は、事業所によって大きく異なるため、自身の職場と比較し、相場を把握しておくことが重要です。
もし、オンコールに関する待遇に疑問や不安がある場合は、労働基準監督署に相談することをお勧めします。

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