新着情報

労働組合による退職代行とは?企業がとるべき対応

2024.10.01 社労士コラム

会社に不満を持ち、退職を決意したものの、上司や会社と直接交渉する勇気がない人は多いのではないでしょうか。
そんな時に役立つのが、労働組合の退職代行サービスです。

この記事では、労働組合の退職代行サービスについて具体的に解説していきます。

□労働組合による退職代行のメリットとは?

退職代行サービスは、労働組合、弁護士、民間企業の3つの事業者によって運営されています。
それぞれに特徴やメリット・デメリットがあり、利用者にとって最適なサービスを選ぶことが重要です。
ここでは、労働組合の退職代行サービスがなぜおすすめなのか、そのメリットについて解説していきます。

1: 団体交渉権による幅広い対応

労働組合は、団体交渉権を持つため、退職に関するあらゆる交渉を行うことができます。
退職意思の伝達だけでなく、有給消化の交渉、未払い残業代の交渉、退職書類の発行に関する交渉など、会社との交渉を幅広くサポートしてくれるため、安心して退職を進めることができます。
弁護士運営の退職代行サービスと比較しても、対応範囲は同等といえます。

2: コスパの良さ

労働組合運営の退職代行サービスは、弁護士運営のサービスと比較して、料金が安く設定されていることが多いです。
対応範囲が広いにもかかわらず、料金が安いということは、コストパフォーマンスが高いと言えるでしょう。
特に、退職に関する様々な交渉を依頼したいと考えている場合は、労働組合運営のサービスがおすすめです。

3: 無料相談が可能な場合が多い

多くの労働組合運営の退職代行サービスでは、無料相談を受け付けています。
退職代行サービスを利用する前に、不安な点や疑問点を相談できるため、安心してサービスを依頼することができます。

□退職代行サービスから連絡が来た場合の企業対応

退職代行サービスから突然連絡が来た場合、企業はどのように対応すればよいのでしょうか。
ここでは、企業がスムーズに対応するための10段階の手順を解説するとともに、注意点などを詳しく解説していきます。

1: 誰についての、どこからの退職代行なのかを確認する

まず、連絡してきた退職代行サービスが、労働組合、弁護士、民間企業のいずれに該当するのかを確認しましょう。
それぞれの事業者によって、対応方法が変わってくるため、適切な対応をとるために、事前に情報収集しておくことが重要です。

2: 委任状等で従業員の意思を確認する

次に、従業員が本当に退職代行サービスを依頼したのかどうかを確認するため、委任状等の提示を求めましょう。
正式な依頼内容を示す書類がない場合は、従業員からの依頼に基づくものだという判断ができないため、本人確認のために提出してほしい書類を伝えたり、行ってほしい手続きを伝えたりした上で、従業員本人の意思であることの裏づけが取れない限りは、退職手続きを進めることはできないと伝える必要があります。

3: 回答書を作成する

委任状等が確認できた場合は、回答書を作成しましょう。
回答書は、全ての事項がそろわなくてもかまわないので、できるだけ早いタイミングで人事担当者から連絡することをお勧めします。
また、回答書をメールや書面で作成して送付することで、会社が適切に対応しているという客観的な証拠を残すことができます。

4: 弁護士に相談する

退職代行サービスから連絡が来た場合、会社側は、労働法に詳しい弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士に相談することで、適切な対応方法をアドバイスしてもらうことができ、トラブルを回避することができます。

□まとめ

労働組合の退職代行サービスは、会社との交渉をスムーズに行い、円満に退職できるメリットがあります。

また、企業側も退職代行サービスから連絡が来た場合、適切な対応をとることで、トラブルを回避することができます。

大阪なんば駅徒歩1分
給与計算からIPO・M&Aに向けた労務監査まで
【全国対応】社会保険労務士法人 渡辺事務所

こちらの内容もお勧めです