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企業型確定拠出年金とは?メリットや仕組みを解説します!

2024.08.10 社労士コラム

企業型確定拠出年金とは?メリットや仕組みを解説します!

老後の生活資金について不安を抱えている会社員の方も多いのではないでしょうか。
近年、年金制度の将来に対する不安や、物価上昇による生活費増加など、老後の生活資金に対する関心が高まっていると感じます。
そんな中、注目されているのが「企業型確定拠出年金」です。

今回は、企業型確定拠出年金の仕組み、メリット、運用方法、制度導入のメリットについて解説していきます。
将来の安定収入確保や資産形成に関心がある会社員の方にとって、企業型確定拠出年金は非常に魅力的な制度です。

ぜひ最後まで読んで、企業型確定拠出年金について理解を深めてみてください。

企業型確定拠出年金とは?

企業型確定拠出年金とは、企業が従業員のために積み立て、従業員自身が運用を行い、原則60歳以降に年金または一時金として受け取ることができる制度です。
企業が掛金を負担し、従業員は運用方法を選択できるため、将来の安定収入確保や資産形成に役立ちます。

企業型確定拠出年金の仕組みを簡単に説明すると、以下のようになります。

1: 企業が掛金を拠出する

企業は、従業員のために毎月一定額の掛金を積み立てます。

2: 従業員が運用方法を選択する

従業員は、企業が用意した複数の投資商品の中から、自分のリスク許容度や投資期間などを考慮して、運用方法を選択します。

3: 運用益は個別に受け取る

運用によって生まれた利益は、個々の従業員の口座に積み立てられ、原則60歳以降に年金または一時金として受け取れます。

企業型確定拠出年金は、従業員自身の判断で運用できるため、自分自身の将来設計に合わせた資産形成を行えるという点が大きな特徴です。

企業型確定拠出年金のメリット

企業型確定拠出年金には、加入者に多くのメリットがあります。

税制優遇措置が充実している

企業型確定拠出年金は、税制優遇措置が充実している点が大きな魅力です。

具体的には、以下の3つの優遇措置があります。

1: 運用益が非課税

企業型確定拠出年金の運用によって得られた運用益は、全額非課税となります。
一般的な金融商品の運用益には、約20%の税金がかかりますが、企業型確定拠出年金では税金がかからないため、より多くの資産を積み立てられます。

2: 掛金が損金算入

企業が拠出した掛金は、給与扱いとはならず、全額損金算入できます。
損金算入とは、企業の税金計算において費用として計上できることを意味します。
企業は、掛金を損金算入することで、税金を減らせます。

3: 年金受け取り時に控除対象となる

企業型確定拠出年金から年金または一時金を受け取る際に、所得控除の対象となります。
一時金として受け取る場合は退職所得控除、年金として受け取る場合は雑所得扱いとして公的年金等控除が受けられます。

口座管理手数料は企業負担

企業型確定拠出年金では、口座管理手数料は企業が負担します。
従業員は、口座管理手数料を負担する必要がないため、安心して運用を始められます。

積立金は持ち運び可能

企業型確定拠出年金の積立金は、転職や退職時にも持ち運びが可能です。
転職先に企業型確定拠出年金がない場合でも、個人型確定拠出年金(iDeCo)に移換もできます。
積立金を失うことなく、自身のペースで資産形成を継続できます。

企業型確定拠出年金の運用方法

企業型確定拠出年金の運用方法は、企業によって異なりますが、一般的には、投資信託、株式、債券などの金融商品が選択できます。

1: 投資信託

投資信託は、複数の投資家に資金を集め、株式や債券などの様々な資産に分散投資する商品です。
投資信託は、専門の運用会社が運用を行うため、初心者でも比較的簡単に運用を始められます。

2: 株式

株式は、株式会社の経営に参加する権利を表す証券です。
株式は、企業の業績によって価格が変動するため、リスクの高い投資商品と言えますが、高いリターンも期待できます。

3: 債券

債券は、政府や企業が資金を調達するために発行する債務証券です。
債券は、株式に比べてリスクが低いですが、リターンも低くなる傾向があります。
企業型確定拠出年金では、自分のリスク許容度や投資期間などを考慮し、自分に合った運用方法を選択することが重要です。

企業が用意した金融商品の中から、複数の商品を組み合わせる方法もあります。
また、企業型確定拠出年金では、運用をサポートしてくれる専門機関が設置されている場合もあります。
専門機関に相談しながら、自分に合った運用方法を見つけられます。

まとめ

企業型確定拠出年金は、従業員の将来の安定収入確保や資産形成を支援する制度です。
税制優遇措置や口座管理手数料の個人負担がないことなど、加入者に多くのメリットがあります。
また、転職時にも積立金を持ち運びできるため、安心して運用を続けられます。

企業型確定拠出年金は、従業員にとって非常に魅力的な制度です。
自分の将来設計に合わせた運用方法を選択し、積極的に活用することで、より豊かな老後生活を実現できるでしょう。

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